関係する本 その2

HUBRIS その2

ジョゼフ・ウィルソン発言

『HUBRIS』には彼女のCIAでの勤務していたことだけではなく、時期などもとても詳細にかかれています。

そしてジョージ・W・Nブッシュ政権がサダム・フセインの脅威をアメリカ国民に語っている頃。ネオコンの主導のもとで「フセインに武器を持たせてはいけない。」と世論操作を展開している頃には、CIAでイラン・イラクの大量破壊兵器情報を担当しているヴァレリー・プレイムはもちろんのこと、彼女が2回目の結婚をした結婚相手のジョセフ・ウィルソン元駐ガボン米大使も、イラクがニジェールからウランを購入したという情報が嘘であることを突き止めいました。そしてCIAにも報告されていて、CIAからあらかじめブッシュ政権側に説明までもされていました。

イラク侵攻を間近に控えた2003年(平成15年)3月8日に、夫のジョセフ・ウィルソンはCNN放送に出演しています。そしてCNNで、ブッシュ政権がいう「大量破壊兵器情報は怪しい」と示唆しています。そしてアメリカ軍がイラクで軍事展開をしていく中で、なかなか大量破壊兵器を発見できないことに米国民が首を傾げていたCNNに出演してから約4ヶ月後となる2003年7月6日に、ジョセフ・ウィルソンはNYタイムズに寄稿して、ブッシュ政権がイラク侵攻のために脅威を捏造した疑いがあると書きました。疑いではなく、それはまさに真相でした。ジョセフ・ウィルソンがマスコミに寄稿したことによって、彼の影響力でブッシュ政権を非難・批判することの拡大を恐れたブッシュ政権側は、ブッシュ政権寄りのマスコミ関係者を総動員してヴァレリー・プレイムのCIA諜報員という身元を暴露して、ジョセフ・ウィルソンを脅迫していきました。

結論

イラク戦争は、ブッシュ政権がイラク戦争の開戦前に世界に示し続けていた【フセイン政権が大量破壊兵器を開発している証拠】に関しての3種の諜報材料 『移動式生物・化学兵器施設があると語るイラク亡命者の証言』『ニジェールでイラクがウランを極秘に購入したとされる文書』『イラクでウラン濃縮装置用とされるアルミ管』 この3つ全て嘘であり、捏造でした。そしてこの諜報内容がめちゃくちゃな分析であまりにも信頼するには乏しすぎる内容よって構成されている事実を、ブッシュ政権の閣僚達はみな充分に承知していました。

そしてコリン・パウエル国務長官は、国連でイラクの大量破壊兵器保有について世界に説明しましたが、パウエル国務長官自身も、いいかげんな証拠を国連で提示していることを分かっていて自覚しているうえで説明していました。

イギリスでに目を向けると、ブレア首相は「イラクは45分以内に大量破壊兵器を実戦配備出来る」と世界に向けて嘘をついた会見を行いました。イギリス情報局秘密情報部(SIS:MI6)では、ブッシュ政権がイラク侵攻のためにイラク政府が大量破壊兵器ができるという情報をデッチあげて、ブッシュ政権のでっち上げにブレア政権も合わせて嘘をつくことを充分に知っていました。そしてそのブレア政権の嘘を内部告発したデイビッド・ケリー博士はあっという間に変死しています。

そしれ、でっち上げをしたアメリカ政府の大量破壊兵器情報について、それが嘘であることを見抜いていたのはイギリス情報局秘密情報部だけではありません。フランス対外治安総局(DGSE)もドイツ連邦情報局(BND)もそしてイタリア軍事保安庁(SISMI)もアメリカ政府の提示する証拠が間違いであることを既に調査済みで事前に知っていました。

10年後テレビで

そして2013年(平成25年)にはイラク戦争から10年経って、MSNBCのホストでもあるレイチェル・マドウによってドキュメンタリーが放送されました。それは「イラク侵攻の際のブッシュ政権を振り返る」というテーマでした。そして『HUBRIS』を書いたマイケル・イシコフとデビッド・コーンの2人のジャーナリストが監修するドキュメンタリーで、どのようにしてブッシュ政権がイラク戦争へ舵を取っていたのか・・を明らかにしています。

私たちはどう思うか。

アメリカがその気になれば、国の1つや2つは潰してしまうことができる。戦争したいときには、いろんな手段をとれば戦争ができるということを、イラク戦争は私たちに教えてくれました。そしてどんな捏造でも操作することができてしまう。マスコミでも政府の主導で踊らされるマスコミもあるということ。いろいろなことがこの『HUBRIS』から読み取れることができます。

ネオコンが主導したイラク戦争は、ジョージ・W・ブッシュ大統領の元で開戦しました。開戦するまでの布石として『悪の枢軸』という発言を一般教書演説でして捏造文書を作り CIA長官からも捏造文書だという報告が揚げられたにもかかわらず、自分たちがでっち上げしていることを充分に分かったうえでのイラク戦争へのかじ取り。そしてブッシュ大統領の発言や国連でアメリカ政府が出した証拠が真っ赤なウソということが他の国も分かっていながらもイラク戦争を支持した国。

そして捏造文書だと発言したことに対して、ワシントンの高官が取った手段。家族をも巻き込んでのアメリカ的な報復。それはマスコミも絡めてのスキャンダラスな物へ発展していった事。しかし、それを暴き出したのもアメリカ人。そしてこの一連の出来事を映画化して全てを明らかにしたのもアメリカ。自由国のアメリカ。そしてパワーをもっているアメリカ。アメリカという国をいろいろな部分を見ることができたのではないでしょうか。映画でのヴァレリー・プレイムが働いているCIAの部屋などは、ヴァレリー・プレイムが見間違うほど精巧な部屋だとも語っています。映画のエンドロールでヴァレリー・プレイムが出演しています。『折れない心』を持つ彼女はこれからも『折れない心』を抱いていくのでしょう。